ACCPについて
アフリカの都市化率は世界で最も高い3.5%です。このような急速な都市化により、都市廃棄物管理は アフリカ大陸全体で大きな課題となっています。そのなかでも特にサブサハラ以南アフリカの都市化 は最速であり、都市ゴミ発生量は人口の増加に伴い2050年までに3倍になると予想されています。 ア フリカの都市では、排出された都市ゴミは平均して半分以下しか収集されていません。一方で、農村 部ではゴミ収集はほとんど行われていない状況です。69%の都市ゴミはオープンダンプサイトに投棄 され、野焼きされることが多く、環境や人々の健康に影響を与えるとともに、特に人口密度の高い地 域では、経済活動の妨げとなり、感染症や水媒介疾患を引き起こす恐れもあります。
しかし、アフリカの多くの国々では、廃棄物管理の 政策的な優先順位は低いのが実情です。 結果として、地方自治体では予算や人材、機材や施 設が不足し、運用・保守の能力も十分ではありませ ん。アジアの都市と比較して、平均所得が相対的に 低いアフリカの国々にとって、 都市の衛生維持にかかる費用を持続的に捻出するこ とは大きな課題です。
ACCP は、アフリカの24ヶ国からの代表者と日本環境省、(独)国際協力機構、横 浜市、国連環境計画(UNEP)、国連人間居住計画(UN-Habitat)によって、2017 年モザンビークのマプトで設立されました。2021年12月現在、90都市42ヶ国が ACCPに加盟しており、設立以来、以下に記載の活動エリアにおいて多くの活動を実 施しています。
2030年までに、アフリカ諸国がきれいな街と健康な暮らしを実現し、廃棄物管理に 関するSDGsを達成する。
アフリカの国々と都市が、適切な廃棄物管理とSDGsの達成に向けた対策や解決策 を、見つけ実施するこを支援する、開かれたプラットフォームを提供する。
活動エリア
知見の共有とネットワーク化
ACCP総会は、3年ごとにTICAD(アフリ カ開発会議)に合わせて開催され、知識 と経験を共有します。
SDGs推進
廃棄物関連のSDGs目標達成のため、 ACCPメンバー向けに能力開発・研修プ ログラムを提供するとともに、オンライ ンでの知識共有・学習も行っています。
資金動員の促進
Waste Wise Cities Tool を中心的なデー タ収集ツールとして、ACCPはメンバー 都市による具体的なプロジェクト形成を 支援しています。
主な資料
マプト宣言
ボツワナ、ブルキナファソ、カメルーン、コートジボワール、コンゴ民主共和国、ジブチ、エジプト、エチオピア、ガーナ、ケニア、マダガスカル、マラウイ、モロッコ、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、ナイジェリアからの参加者たち。コンゴ共和国、セネガル、南スーダン、スーダン、ウガンダ、ザンビア、ジンバブエ、および日本、国際協力機構(JICA)、横浜市、国連環境計画(UNEP)が参加しています。および国連人間居住計画(UN-HABITAT)が2017年4月25日から27日にかけてモザンビークのマプトで会合を開き、廃棄物管理に関するモザンビークの知識と経験を共有するとともに、アフリカ・クリーンシティ・プラットフォームの準備会合に関して、アフリカにおけるネットワーク化を促進するためのプラットフォームの設立に関する宣言を検討しました。
ACCPの横浜アクションガイダンス
アフリカン・クリーンシティ・プラットフォーム(ACCP)に参加するアフリカ諸国・都市、日本の環境省(MOEJ)、国際協力機構(JICA)、横浜市、国連環境計画(UNEP)、国連人間居住計画(UN-Habitat)、ACCPビジョンを支える団体が8月26日から27日まで横浜で開かれたACCPの第2回総会で会談しました。2017年4月のACCP準備会合で採択された「マプト宣言」、2018年6月の第1回ACCP総会で採択された「ラバト宣言」に留意し、ACCP事務局機能の強化、ごみ収集・運搬システムの改善、SDGsに向けた進捗の監視などに合意しました。